魔王 7話8話

わたし、完全に、成瀬の味方
なんていうかな、あの、詩織ちゃんの天使っぷりは素晴らしいですね。そして、何でこの子が特別なのかをちゃんと描いててそこがまたすごく良かった。詩織ちゃんが、成瀬を選び、大切に思ってるのがこのドラマの救いなんだろうなと思う。あとちょっとで終わってしまうのだけど、これはきっと成瀬の破滅は避けられないし、成瀬も生き残るのを望んでないし、最後にはきっとつかまるようになってるんだろうな。だって、そうでなければ、あんな風に暗示を残すわけ無いから。
にしても、大野の苦悩の演技は素晴らしい。と、私勝手に思ってるけどこの認識大丈夫でしょうかね。とーまもいいけどね。雨の映像が全て素晴らしくて、詩織ちゃんから傘を受け取るところと、お兄ちゃんが詩織ちゃんに傘をあげて、感謝を告げるところのシンメトリがまたいいし、この二人がどうか幸せになって欲しいと本当に思うのに、絶望しか残らない。とーまは可哀想だけど、一生この罪を引き受けるべきだと思う。人の人生をめちゃくちゃにしてしまったのだからね。あ、それに、花火のシーンも綺麗だったなと。ちょっとクロサギの花火のシーンを思い出した。なんだか似てるなこの二人の関係性と。
成瀬は、自分の罪をわかってて、詩織ちゃんの純粋さに惹かれて、癒されるのだけど、癒されれば癒されるほど自分の醜さに罪深さに苦しんで辛いのだろう。成瀬はもう魔王にはなれないのだと思う。哀しいな。ずっと、迷いが無いままの方が生き易いのにね。切ない。
このドラマ、やっと大野がおいしくなってきて、ほんとに良かった。今までは全部とーまに取られてたからさ。ほっと一安心。あと、じみ〜に劇団一人がいい演技してて、押忍くんがものすごくリアルでいいですね。押忍くんの苦しみがすごく分かる。でも弱くて、駄目人間で、神経質で、繊細で、ああ、人間はこうやって堕ちてくんだって。上手いなあと初めて思いました。押忍くんはもともととても好みの人なんですよ。そんな彼の実力を見せ付けられて嬉しかったなあ。